ビジネス成功したいなら英語と英会話を修得すべし。

少しずつでも英語を理解し、自分の英会話スキルを向上させようと思う。

英語のなぜ?|英語史を学ぶことで見えてくる英語とは?

<英語史>

英語史とは、英語の歴史のことです。

英語という言語は、いつごろ誕生したのか?

どんな歴史を経て、現代の英語になったのでしょうか。

現在の英語は、大きく「アメリカ英語」と「イギリス英語」があります。

なぜ世界に英語が、2種類あるのか?

 

ここでは、英語という言語の歴史を紐解いていきましょう。

<英語の歴史について>

<英語前史>

 英語の最古の祖先は「印欧祖語」と言われており、その後、幾つもの言語集団に分かれていきました。

 そのなかのひとつの言語集団は、ゲルマン語派がルーツとなって、現在の英語、ドイツ語、オランダ語、北欧諸言語が含まれていました。

 ゲルマン民族の一部は、4世紀(西暦301年~400年)頃にフン族の圧迫でブリテン島に渡り、先住のケルト人を支配するようになったため、イギリス諸島においてゲルマン系の言語が定着したとされています。

 

 そして、ここから英語の歴史が始まります。

 

 以後の英語の歴史は、450年から1100年頃にかけての「古英語」、1100年頃から1500年頃にかけての「中英語」、それ以降の「近代英語」と大きく3期に大別することで英語の歴史がわかりやすくなります。

また中英語と近代英語の間は、「初期近代英語」と分類でき、また20世紀以降の近代英語は「現代英語」と分類されています。

<古英語(西暦401年~1050年頃まで)>

 古代には、ブリトン族やケルト人がブリテン諸島に住んでいましたが、43年にローマ皇帝クラウディウスによって征服され、その後、ローマ帝国の衰退によりアングル人、サクソン人、ジュート人が侵入することで、「七つの王国」を樹立し、9世紀(西暦801年~900年)に統一されました。

 英語の語彙や文法は、ゲルマン語に基づき、キリスト教典などのラテン語文献も翻訳されることで、ラテン語彙が流入しました。

 英語の語源は、ゲルマン語にラテン語、フランス語、古ノルド語の影響を受けてできあがったとされています。

<中英語(西暦1001年~1500年頃まで)>

 1066年頃は、ノルマン・コンクエストにより、イギリスの支配階級はフランス語を話すノルマン人に置き換えられ、フランス語の影響が大きくなりました。

 法律、政治、財産などの英語にもフランス語の借用語が多数含まれ、フランス語とゲルマン語の二系統の語彙が混在する「現在の英語」が形成されました。

 フランス語からの借用語には、「court、judge、parliament、council、tax、money」などがあり、フランス語由来の「judge」が「doom」を置き換えて判決を意味するようになるなど、英語の表現力向上に寄与したとされています。

 13世紀(西暦1201年~1300年)には、英語が国語としての地位を確立し始め、14世紀(西暦1301年~1400年)には貴族でも英語を母語とするようになりました。

 またフランス語からの借用語は、10,000語以上もあり、その約75%が現代でも使われています。

 今までは、英語の「話し言葉」と「書き言葉」が分離していましたが、ルネサンス期に両者が一致します。

 中英語期には、「階級間での言語格差」が見られ、チョーサーの「カンタベリー物語」などのテキストが作られました。

 古英語期には、「標準語」が形成されましたが、中英語期では言語的に流動的で過渡的であり、「時代・地域の的を絞る必要がある」とされていました。

<近代英語(西暦1501年~1900年頃まで)>

 15世紀から16世紀(西暦1401年~1600年)にかけて、英語の発音と綴りが大きく変化し、その結果、発音と綴りの間に乖離が生じてきます。

 また、啓蒙時代の文人たちは、英語の水準を高めるためにラテン語ギリシャ語を借用したことで、数百ものラテン語が定着しました。

 16世紀(西暦1501年~1600年)には、新約聖書が原典のギリシャ語から、そして旧約聖書が原典のヘブライ語から初めて直接英語訳されました。

 1611年に、欽定訳聖書が出版され、広く流布し、英語の文体に影響を与えたとされています。

 この頃、フランスとの交流が盛んだったため、フランス語も絶え間なく流入していました。

 また、大航海時代の到来と共に世界各国から新しい単語が入ってきました。

 産業革命や政治改革を受けて、隆盛を迎えたイギリスでは、シェイクスピアの国民文学が成立しました。

 これにより二人称を表す語も変化し、現在使われている「you」は、元々二人称単・複数の敬称形で、親しい間柄を表す形(親称形)は、「thou」を用いていました。

 段々と公的な場面で、英語が使用されるようになったことで、公文書体に準拠した書き言葉の整備が進み、正式な表現が求められるようになってきました。

 英語は、現在も進化を続けており、新しい単語や表現が生まれ、古い単語や表現が使われなくなっていく流れは、いつの時代も変わっていません。

<現代英語(西暦1901年以降)>

 イギリスの世界覇権に伴い、英語話者が増加していきます。

 現代においても世界各国の語彙流入が続き、日本語からも「tsunami津波)」、「manga(漫画)」、「kamikaze(神風)」などが借用され、英語辞書に登録されるようになりました。

 アメリカでは、「アフリカ系移民が生み出した黒人英語」、「アメリカ原住民の言葉」、そして「移民が持ち込んだ近代英語」が合わさって「アメリカ英語(米語)」が成立します。

 アメリカ英語は、英語の方言という位置づけですが、分離後400年の時を経て、イギリス英語とは異なる言葉や用法が生まれました。

 また、アメリカ英語は「簡略化」の傾向が見られるほか、「黒人英語」には、都会の若者たちによって使われる口語があり、アメリカだけでなく世界中に強く影響を与えることがあります。

 

 アメリカ英語全体の影響力も非常に強く、逆にイギリス英語に影響を与えています。

 

 現在でも、アメリカ英語の影響力は強まっており、ヨーロッパ諸国やイギリス連邦においてはイギリス英語がまだ勢力を保っていますが、日本は、戦後のGHQの占領などの影響で、アメリカ英語(米語)の勢力が圧倒的に強く、イギリス英語の勢力は残っているものの弱くなっています。

<まとめ>

 日本語も英語も同じで、言語の歴史は、日々、年々と新しい言葉が生まれ変化しています。

 これからのビジネスでは、英語が世界公用語として扱われていくことでしょう。

 英語学習において、このような歴史を知ることで、世界に通用する英語を習得していけるとよいかと思います。